折れた賞状

中学の頃、電話機の横でクリーム色をした二つ折りになった紙を見つけました。

そこには母の字で誰かの家の電話番号と、その電話番号の持ち主の名前と、意味のわからないグルグルが書いてありました。

広げて見ると、その紙の内側には金色の縁取りに黒の文字で「賞状」と書いてありました。



「賞状 北川雪乃 殿・・・・」



私は「お母さん、これ私の賞状だよ~!」と笑いながら言いました。

母は、「あ、ホントだ!気づかなかった!ごめんね~あはは!」と笑って言いました。





それからその二つ折りのメモ帳になった賞状が何処に行ったのか、私は知りません。

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